• テキストサイズ

初恋物語

第4章 廃墟


駐車場に着くと急いで流先生の車に乗り込む
ブォンと音が鳴り発進する
どこに向かってるのかわからない
先生、今どこ?無事なの?
不安で怖い。このまま会えないのはヤダ
泣きそうになる俺の背中を隼人が優しく撫でてくれる


「頼む、間に合ってくれ
アイツが出て行って数十分は経ってるから追いつけるかはわからないけど…
なんでだよ!」


怒りを押さえ込みながら呟く流先生に何も言えなくなる
そのまま車はグングンスピードを出しある場所についた
着いた場所は廃墟だった


「廃…墟?ここに先生がいるの?」
「確信はないが多分そうだろう
アイツはここに来るとしたら車を使うだろうけど来る時に見たらアイツの車があった
恐らく連れ去れてきたんだろ
とにかく可能性がある倉庫に行こう」


バタバタと急いで走り続けると倉庫を見つけた
シャッターが閉まっておるが中から声が聞こえる
ガラガラと開けると中には生徒会長の愛梨さんと複数の男性、その中央で苦しそうな状態になってる先生がいた


「先生!」
「ゆぅ?それに流と隼人も…なんでここに…
こっち来たらダメだ。辛い目に合う前に早く離れろ」
「やっと来てくれたわね、待ってたわ
アナタ、単刀直入に言わせてもらうけど先生と別れてくれない?」
「嫌です。なんで先生と別れないといけないんですか
好きな人なので離れたくないです」
「痛い目に合わせないとダメね
流先生、どう?目の前でかつての恋人が苦しんでいる姿を見るの」


愛梨さんの言葉に流先生は頭を抱えこみ「や、めろ」と言っている
あの容姿端麗の人がなんでこんなことを…


「別れる気はないのね
だったらそこで彼が傷ついていのを見たほうがいいわ
やってちょうだい」


その言葉に男性が次々と先生を襲っていく
こんな光景見たくない
逸らしたい…助けに行きたいけどなかなか前へ進まない
その間に先生はどんどん痣ができたり額から血を流している
動かない足を無理やり動かし先生の近くに行き横から抱きしめる


「先生…ひっく…ひどい怪我
痛くない?」
「オレは大丈夫だから心配するな
こんな傷たいしたことない、逃げろ」
「ヤダ。離れたくない
先生の傍にいる。一人にしないで」
「ゆぅは命をかけてオレが守る
必ず後を追うから先に行ってろ」
「絶対だからね?すぐ来てね」





/ 37ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp