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初恋物語

第4章 廃墟


「ここはこうして…」
「あっそっか!全然わからなかったよ
さすが俺の先生だね」
「なっ、勉強に集中しなさい!
で、なんでここにいるのかな?
二人きりの時間を邪魔しないでくれる?」
「うわー、柊が惚気けてる
暑くなってきた」
「扇風機でも当たってこれば?
流こそ熱々じゃん。こっちも熱くなってきたわ」
「…何この漫才。寒っ」
「俺が暖めてやるよ!ギュ~」
「暑くなるからひっつくな」
「ゆぅ、二人のことは放っておいていいからな
付き合ってたら明日になる」
「そもそも言いだしたのは柊だろうが」


先生と二人きりで勉強をしていたら隼人と流先生が部屋に遊びに来てお喋りをしてる
俺には友だちや仲間がいなかったから俺と正反対の先生に憧れるし惹かれていく
なんだか仲間外れにされてる気がして「お茶飲んでくる」といい立ち上がろうとすると先生が腕を掴んできた
掴まれた腕の先が熱く感じる


「せ、せんせ?」
「ゆぅは可愛いなぁ
オレ達にヤキモチ妬いたんだろ?」
「妬いてなんか…」
「ヤキモチ妬いてるゆぅ可愛いなぁ
オレはゆぅのものだから心配するな
誰にも渡さない」


先生の言葉に一気に熱が浴びてくる
初めて言われたからドキドキが止まらない
先生も微かに赤くなってる。可愛いと思ってると誰かの携帯のバイブが鳴った
携帯を出たのは先生だった
誰からなんだろう、すごく気になる


「流、しばらくの間ゆぅを頼む
傷つけるわけにはいかない
すぐ戻るから」
「おい、ゆぅ!待て!
くっ…またあの時みたいにするのかよ
なんで自分一人で背負うんだよ
俺たちを頼れよ」
「流さん…」


先生が出て行った扉に向かって流先生が叫んでいる
あの時って何?何があったの?
ただならぬ空気に俺はどうしたらいいんだろう
この空気に耐えれなくなり俺は隼人を見た
隼人は何も言わずただただ黙っている


「隼人、先生どこに向かってるのか知ってるの?
知ってたら教えてよ
あの時ってなんのことなの?」
「俺はよく知らないけど流さんなら知ってる
流さんがあの時の日に関係してるから
流さん、教えてあげて
ゆぅクン、今にも行ってしまいそうだから」
「あの時のことはいずれ教える
とりあえず後を追う。駐車場に行くぞ」




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