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SPADE&HEART~愛と出会いと別れ

第3章 ACE


(海賊なんていなくなればいいのに!海軍も世界政府も!!)

洞窟の中ですることなく瞑想する。

「私がどんな危害を加えたってのよ!!」

イライラしながら横たわる。

(でもどんな海賊だろう。やっぱ強いんだろうな・・・)

あんな風に感じたことはなかった。

「見にいってみよっかな・・・。」

退屈な毎日を送るとスリルが欲しくなる。

(ん?煙い・・・)

外で煙が上がっている。

「きっとあの海賊ね・・・。」

騒ぐ声が聞こえてきた。

(気配を消して近寄ろう。様子を見てすぐ戻ろ。)

持ち物の中から黒いマントを出して羽織った。

フードも被った。

「よし。」

気配を沈め煙の上がる場所へ向かった。

(にしてもすごい数・・・。)

見聞色の覇気で相手の数は大体分かる。

少しずつ近づいていく。

緊張感が高まる中、内心楽しんでいるのが自分で分かった。

(久しぶりの感覚。)

しだいに騒ぐ声が大きくなる。

(海賊って騒ぐことしか知らないのかしら・・・。)

騒ぐ海賊を間のあたりにして思った。

するとこんな会話が聞こえてきた。

「ほんとだって!この島を見たとき確かに人がいたんだ!」

「きっと気のせいさ!そんなこと言ってねぇで飲め!エース!!」

(え!見られてた・・・)

パニックになって枝を踏んでしまった。

パキ。

『!!』

全員がアリスのいる方向を向く。









アリスの心臓は飛び出しそうになっていた。
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