第3章 ACE
「よいしょっと」
育てていた野菜を収穫し終えた。
~シェルダ・ロアム~
フェンリルが現れる。
_何だ?_
「運ぶから背負って」
_分かった_
フェンリルに野菜を括り付けた。
その時だった。
「!!」
何かを感じた。
_どうかしたのか_
「先に家に行っていて。」
フェンリルにそう伝えるとさっきの場所へ戻る。
見聞色の覇気をフルに使う。
(やっぱり・・・並みの海賊じゃないわ)
それも強い気がいくつもある。
(急いで隠れなきゃ!)
~シェルダ・シュルース~
現れたのは純白のユニコーンだ。
_なぁに?_
「急いで!!家に向かって!強い海賊が近づいてる!!」
状況を素早く理解したユニコーンはアリスを乗せ家に向かって走る。
ユニコーンの速さをナメてはいけない。
1分もかからないで家に着いた。
中にいるフェンリルに言う。
「マズイ状況よ!!この家から離れる、急いでいつもの持ち物を!!」
アリスは海賊が来たときには森の奥にある洞窟に隠れている。
5日分の食料や着替えを持って。
この島はログが溜まるのに5日もかかるのだ。
フェンリルはアリスの大きなバックを銜えアリスの元へ行く。
「行って!シュルース!!」
ユニコーンは走り出した。
~数分前、モビーディック号にて~
「オヤジィ、見えたぜ次の島。」
オレンジ色のテンガロンハットをかぶった若者。
「エース、ほんとかよい。」
「ほれ、マルコ見てみって。」
エースと呼ばれた若者が双眼鏡を渡す。
「おう、本当だよい。」
マルコはエースに双眼鏡を返した。
「グララララ、その島はログが溜まるのに5日もかかるんだ。」
「ふ~ん。あ!誰かいんのか!?今人影が見えた!!」
エースは双眼鏡を覗き込んだ。
アリスは姿を見られたなんて思いもしなかった。