第3章 ACE
「アリスか、いい名だ。そっか、お前Dを持つのか・・・。」
エースは満足した様子。
「もういいでしょ、行って!」
アリスは言いい放つ。
「俺のこと信用したから名乗ったんだろ?だったら全部話せよ。お前のこと。」
立ち上がるそぶりも見せない。
「嫌よ。私もう行くから。」
アリスは立ち上がる。
「エフラファってどんな国だったんだ?」
唐突に聞かれ驚いた。
「私の国はあなた達みたいな海賊にも被害を受けたのよ!」
赦せない。
「だから、何があったんだって。」
「言ったでしょ、話さないから。」
アリスは拳を握り締める。
「もう、放っておいて!!」
駆け出した。
わかるもんか。
私の気持ちがあんな奴に。
私が生まれたせいでエフラファは滅びた。
全ては私のせい。
その罪悪感を忘れたことなどない。
「おい!待てよ!!」
女のアリスの速さではエースに敵わない。
あっという間に追いつかれた。
「分かったから、もう聞かねぇから。ハァハァ・・・。」
エースは膝に手を置き下を向いて肩で息をする。
「俺はまだお前に言いたいことが・・・ハァ・・・あるんだ。」
息を切らしながら言う。
その言葉を聞いたとき私は内心少し迷っていた。
「俺の仲間になれよ!」