第3章 ACE
アリスは言葉を失った。
(何を言っているんだこいつは・・・)
「あ・あ・ああんたってなんて馬鹿なの!?」
海賊が嫌いと言ったばかりなのに・・・。
「馬鹿で結構。俺は本気だ。」
エースはきっぱりと言う。
「断るに決まっているでしょ!」
アリスは挑むような目で突きつけた。
エースは口元を吊り上げ笑った。
「そんじゃ無理矢理連れてっかな。」
目がきらりと光った。
そんなエースに背筋が震えた。
「私の前から消えなさい!!今すぐに!!!」
アリスは焦っている。
「やだね。」
エースは決して引かない。
「・・・っ!!」
アリスは走り出す。
逃げなきゃ!
海賊は嫌!!
だが驚いたことにエースは追って来なかった。
「ハァハァ・・・」
洞窟に着いたとき心臓はびっくりするほど鳴っていた。
何故?
分かってよ!
海賊や海軍、政府がエフラファに何をしたか!!
一生消えない傷を負って生きていかなければいけない。
その運命捻じ曲げることができたなら・・・