第37章 新たな展開
その日から彼と会えなく過ごしていた
でも
何日会えなくっても
私の指の指輪が私を
応援してくれていた
寂しかったが
あの夜の彼の言葉を信じて
私は毎日を過ごしていた
そんな日を過ごしていた時だった
私は更衣室で
仕事に入る準備をして着替えていると
仕事場の同僚が突然に声を掛けてきた
「彼氏が出来たんだ」
私は驚いて見ると
彼女の目が私の薬指で
止まっていた事に気が付いた
私は驚いて外しながら
「.....まぁ」
指輪を丁寧にロッカーに直して
店に向かった
仕事をしていると
私の噂話が飛び交っているは
私にもわかった
影でコソコソと話していた
(まさか、あの子が大倉さんの?)
(絶対に違うって….)
(あの子は絶対にありえないって)
同僚は私を見て
クスクスと笑っていたら
誰だって気が付く
彼女たちは
ワザとしているんだろ
私の反応を見て
楽しんでる.....
私には
こんな事は平気なはずだった
大倉さんに会うまで
毎日
こんな風に言われて過ごしていたから
暗い....
真面目でキモイ...
不細工....
彼女たちは何かネタがないと
ダメだと知っていたから
私は平気だった
黙って私は仕事をしていた
真実を言うつもりはなかった
言う必要もなかった
私には友達はいなかった
雨の夜に全てを失ってから
私には必要でなかったから
でも大倉さんに会って
彼らの仲間への愛を知り
相手を思いやって協力する姿をみて
私は素敵だと感じた
羨ましと思っていた
でも、
私は友達なんかいない
そんな事を考えてる時だった
「ねぇ、そろそろやめなよ」
この前入ってきた新人が
噂をしている同僚に言ったのだ
同僚たちは驚いた顔で彼女を見た
「アンタたち
本気でカッコ悪いよ」
そう言うと
何もなかったように
仕事に戻ったのだ