第85章 未来に向けて
私は、先に行ってしまう彼に
驚きながら慌てて追いかけた
「大倉さん・・・・」
私に背を向けて歩いている彼が心配になり
声を掛けると
大倉「う~ん」
彼は気の抜けた声で返事をしてきた
「どうしたんですか?」
私は彼の腕を掴んで歩みを止めさせた
すると、彼は私を見て
大倉「なんか、緊張したし
気合が入った」
彼の意外な言葉に私は驚いた
大倉「アンタの胸に眠ってる男に
誓ったんやから、絶対に幸せにしたる」
そう恥ずかしそうに言う彼に私は飛びついた
彼は驚きながら私を受け止めた
「あ、ありがとう・・・」
私の言葉に何も言わずに彼は抱きしめ続けた
私たちの愛は色んな形を見せた
時には哀しみ
時には喜び
時に悩み、迷い
それが二人の形になっていた
これから先も私たちは色んな問題を乗り越えて
二人の形になっていくのだろう
私は、この強引で子供っぽい彼と
幸せの形をこれからも作っていくのだろう
それがどんな形になろうと
後悔はしないと思いながら
彼といつまでも抱きしめあっていたのだった
END