第35章 決心
彼の掌の指輪が光っていた
「本当に....
私でいいんですか?」
私は俯きながら聞いた
大倉「アンタじゃなきゃアカンねんて...」
彼は力強く言う
「アカンか....」
私は呟いた
大倉「俺じゃアカン?」
私は彼を見つめて言った
「何があっても私を一人にしませんか?」
私の胸の奥に亡くなった
彼が思い出されていた
絶対に離れないと誓った彼を
大倉「俺なら、必ず生きててやるよ」
その言葉に私は笑ったが
目からは涙が溢れてきていた
「....こんな奴で良ければ
一緒にいてください....」
私の震える声を聞いて
安田さんと丸山さんが
突然、大きなため息をついた
安田「めっさ、どうなるかと思ったやん」
丸山「おめでとうさん」
二人は嬉しそうに拍手してくれた
彼は照れながら喜んでいた
丸山「ほら、指輪をしてやらな」
丸山さんの言葉に
彼は私の薬指に指輪を通した
安田「次は結婚式で見せてなぁ」
安田さんは、嬉しそうに茶化してきた
私は顔を真っ赤にしていたが
幸せだった
二人にからかわれて
怒りながらも
嬉しそうな彼の顔を見ると
この幸せを絶対に離さないと
自分に誓っていた
これから
起こる大きな試練に立ち向かうと
彼にはめてもらった
指輪に決意したのだった