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モノグラム

第34章 不安



すると

奥のキッチンから

彼の声が声を掛けてきた


大倉「マルは何を飲むん?

ビール?ワイン?」


丸山「ビールでええよ」


私は立ち上がり

彼の元のキッチンに行った


大倉「うん、どないしたん?」


「私も手伝います....」


私の言葉に彼は笑いながら


大倉「ゆっくりしてたらええのに」


そう言いながら

コップを取り出そうとしていた


大倉「何を飲む?酒はアカンか...」


綺麗にしている台にコップを並べながら

私に聞いてきた


「少しでも一緒にいたいんです....」


私が勇気をだして言うと


大倉「しばらくは、無理かも....」


私が驚いて彼を見つめた

彼が私を突き放す事を

言ったのが初めてだったから


すると


丸山「お邪魔なら先に帰るでぇ」


丸山さんが

キッチンに顔を覗かせて

私たちを茶化しに来た


大倉「マルも座っといてや

もうすぐヤスも来るやろうし」


丸山「わかりましたぁ」


丸山さんはそう返事をすると

私を手招きした

私は素直に丸山さんに着いて行き

ソファーに着席したのだった


私の気持ちは落ちていた

すると丸山さんが優しい口調で話してきた


丸山「大倉、ずっとマネージャーと揉めてね

ちょっとイライラしてるんだ」


「そうだったんですか....」


丸山「認めてもらう事を

意地になってるからさ」


「........」


丸山さんを見つめていた


丸山「それだけ、君を大切なんだろうね」


丸山さんの言葉で

私の感情は揺さぶられてしまい

顔を上げれなくなった


丸山「だから、何があっても

アイツを信じってやって欲しいんだ.....]


優しく問いかけてくれる


「.....はい」


その言葉だけで精一杯だった


大倉「マル、何してるん?」


そんな二人の所に

飲み物を用意した大倉さんがやってきた


丸山「秘密やねぇ」


そう言うと私に笑いかけてくれた


大倉さんは私を見ると


大倉「なんも、心配せんでいいから」


悲しそうに言ったのだ



この状態で心配しない事は無理で

時に人は

起こってもない事を心配する

今の私がそうだ


聞くもの全てが

私の心配になっていた

それに耐えようと

笑顔を作っていたのだった
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