第16章 新たな道
その夜に私は仕事に入っていると
彼は店に入って来るなり
キョロキョロと私を探していた
かなり心配していると
すぐに分かった
私は彼の顔を見ただけで分かる
本当に、分かりやすいし素直な人だと思った
本当は、側に行きたかったが
でも他の人が急いで彼の側に行ってしまう
最近では毎回の事だが
私はため息をつきながら
仕事をしていた
彼の方も食事をしながら
こちらをチラチラを見て来る
その度に仕事をしている仲間は
口々に話していた
今日の仲間の中に
お目当ての人がいるではないかと
これだけ仕事をしている私を気にしたら
仕方ないと感じながら
仲間の話を聞いていた
本当は傍に行けばいいのだが
行ったら二人の事を知られてしまうから
彼を無視しながら過ごしていた
彼はいつものように食事を終えると
帰って行った
そう私の仕事終わるまで
仕事が終わると
店の前に車が待っている
いつもと変わらずに
私は車を見つめていた
この変わらない日々を
彼は、自分から車を降りて来た
大倉「........」
心配そうに私の傍に立つ
「いつも、待たせてすいません....」
私は気持ちを伝えた
すると彼は驚いた顔をした
大倉「え、えっ?」
「どうしたんですか?」
私は不思議そうにしていると