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モノグラム

第83章 思い出






 仕事が終わり

私と後輩がいつものように店を出ると

店の前に車が停まっており

中から男の人が降りて来た



その男の人を後輩は見て驚いて

私の腕を掴んだ



「せ、先輩・・・大倉さんです」



そんな彼女を見て私は照れ臭そうに



「実は昨日にやり直す事になったの・・・

でも夢だったらって思って

話せなかったの・・・」



その言葉を聞くと

突然に私を強く抱きしめ



「・・・・良かった、本当に

私も残念に思っていたんですよ・・」


抱きしめられながら私が彼女を見ると

彼女は涙ぐんでいた



彼女は彼女なりに心配して

ずっと私を励ましてくれていたのだと知った



私は彼と別れていた日々は

一人で努力していたわけでなく

彼女の力も借りていたのだ



「・・・・ありがとう」



私は言葉と同時に彼女を強く抱き返す



「いいえ

今度こそ本当に幸せになって下さいね」



そう私に伝えると

彼女は私を身体から離して

彼の方に送り出すように

突き出したのだ



そして彼に向かって叫んだのだ




「今度、先輩を泣かしたら

私は絶対に許しませんからね

覚悟していてくださいよ!!!!!」




その言葉を彼は聞くと



大倉「おん、絶対にもう絶対に泣かさんよ」



そう言うと私の腕を掴かみ

強引に車に私を乗せたのだ




その行為が私には不思議だった


以前から強引な人だが

必ず私に意見を確認していた



しかし何も告げずに車に乗せたのは

彼には何か目的と考えがあってだと

私は察する事はできたが

その行動は驚きより不安になった



それは

良い事が待っているとは限らないから

それが怖かった・・・・




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