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モノグラム

第81章 支え





 
 見つめ合って微笑んでいた私に

不意に彼は


大倉「それより

こんな時間にどなんしたん?

ほんまやったら家におるやろ」




思っていた疑問を口にした


私は、正直に指輪を失くして

探していたと言えずに口ごもってしまった



その様子を彼は見ると

更に疑問になったようで




大倉「・・・女の子がさぁ

こんな時間におかしいやんな」



確かに彼の言うように

誤魔化しようのない事実で

私の頭は必死に言い訳を考えていた




せっかく恋人に戻れたのに

まさか

これで喧嘩なんて絶対に嫌だと思った



しかし

彼の顔は機嫌が悪くなっていくのが

私の心を慌てさせていた




私は覚悟を決めた



「・・・・実は・・」



勇気をだして口を開くが

彼の顔は怖いままだった


直ぐに言わずに隠していたから

仕方がないが

次の言葉を躊躇う程だった




「そのぉ・・・・」




大倉「その?」



彼の言葉の催促がくる



「・・・・指輪を失くして

探していたんです・・・・」



私の言葉に彼は呆れた顔で


「はぁ?」



その言葉で私は彼の顔を見られなくなり

地面を見つめていた



悔しかった

せっかく仲直り出来たのに

あの辛い時間に戻るかもと思うと

涙が出そうなのを必死で我慢していた



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