第74章 幸せの定義
私は今日の
仕事帰りに親友に尋ねてみた
「ねぇ、幸せって何だと思う?」
私の唐突の質問に
彼女は一瞬驚いた顔にはなったが
少し照れ臭そうに笑いながら
聞き直した
「幸せですか?」
私は無言で頷いた
私は彼女の考えを
聞きたかったのだ
彼女は何と答えるのだろうかと
彼女は私の視線からそらすように
考えながら空の星を見た
「星みたいなモノじゃないかと・・・」
その言葉に私も星を見て
「・・・・星かぁ?」
少し冷たい空気の空に
綺麗に光る星を見て
私は呟くと
「遠くて手の届かないモノかと・・・
でも、こうして見えている」
彼女の奥深い言葉に私は感心した
「・・・・そっか」
そう呟きながら星を見ると
彼女も星を見ながら
「人はいつも遠くの幸せを
求めるモノですから・・・」
そう言った彼女は笑いながら
言葉を続けた
「先輩の事を羨ましがってる
あの人たちには
ちゃんと彼氏がいるんですよ」
「えっと・・・・」
私は彼女の言おうとしている
意味が分からなかった
少し動揺して
何を言っていいか分からずにいると
「ちゃんと彼氏がいるのに
それだけでも幸せなのに
芸能人の彼氏という
幸せに妬んでる・・・」
彼女の言葉に
私は小さく笑って答えた
「人の幸せは綺麗に見えるんですよ
たぶん・・・」
私は彼女の言葉に微笑んでいた
「本当にそうだね・・・」
私の言葉に
彼女も自然に微笑んでいた