第72章 光
私は送ってくれる丸山さんを
彼の部屋で待っていると
来客のベルの音が鳴った
急いで扉を開けると
丸山「お待たせしました
準備は出来てる?」
優しい笑顔で迎えに来てくれた
「はい、本当にすいません・・・」
私が申し訳なさそうに言うと
丸山「ええんやで
丁度時間が空いてたし
大倉がめっちゃ心配してたから
それに・・・・」
丸山さんは
なぜか意地悪気に言葉を切って
私を見た
私は不思議に思って
丸山さんを見つめると
丸山「俺も
久しぶりに話したかったしね
彼氏公認で話せるから
喜んで来たわけ」
そう言いながら
笑顔を見せてくれた
その笑顔につられて
私も自然に笑顔になっていた
私の笑顔を見て安心したのか
丸山「ほんなら行こうか?」
そう伝え歩き出した
「・・・・はい」
私は返事と同時に
扉に鍵をかけ
丸山さんの後を追った
私は丸山さんの車で
送られながら窓の外を見ていた
すると
丸山「・・・最近はどう?」
静かに聞いてきたので
私が外の景色から丸山さんを見た
丸山「・・・ちゃんと向き合えてる?」
運転しながら易しく聞いてきた
「・・・難しですけど
頑張ってます・・・」
私が正直に答えると
丸山「・・・・そっか」
答えながら静かにハンドルを動かしていた