第70章 夜・2
私は、その時に気が付いた
私だけでなく彼も緊張しているのだと
それを私に見せまいとしていたのだと
「大倉さん・・・・」
私は、少し嬉しくなって彼を見つめた
大倉「・・・うん?」
彼は静かに私を見た
「・・・・好きです」
私は自分の気持ちを言葉に込めた
その言葉に彼は少し
照れたのか恥ずかしそうに笑うと
大倉「ありがとう・・・」
そう言いながら鼻をかいた
私は彼の肩に自分の頭をもたれさせた
その私の頭を感じると
彼も私の方に身体をもたれさせてきた
「私、別れてしまうかと
思ってました・・・」
自分の思ってる事を伝えた
大倉「俺も・・・」
私は身体を起こすと彼を見つめた
その様子に彼は言葉を続け
大倉「その為に今日は
店に行ったんやけど
アンタの顔を見たら
離れたくなくなって・・・・
あんな事をしてもうた・・・」
私は彼の話を聞いていて
嬉しくなって微笑んでいた
その私の表情を見て彼は
大倉「・・・俺ってアホやな」
照れ臭そうに私に身体をもたれさせた
私もまた彼に身体をもたれさせた
大倉「ふはぁ、可愛い」
彼は嬉しそうに私の肩を優しく抱いた
私のは肌が熱くなる
彼の顔が近づいてきて
私の唇は塞がれた・・・
長い長いキス・・・・
唇が離れた時に見えた彼の顔
誰よりも男前だった
私は静かに目を閉じて
彼に全てを任せる事にした
幸せな夜を過ごす為に