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モノグラム

第66章 見えない答え





私は

今すぐにでも走って逃げたかった

でもそれをすると

明日に進めないから

必死で真実を知って

進もうとしていたのだった





彼はいつもの駐車所に

私を連れて来ると

自分の車の扉の横に立ち





静かに鍵を開けて中に入った




大倉「中で話そう・・・・」





そう言うと先に中に入り座った

私も続いて扉を開くと中に入り座った





いつも乗っていた車なのに

何故か居心地の悪さを感じていた

それは二人の雰囲気なのかも知れないが

余計に気まずさを感じさせるのだった





席に座って彼は落ち着いてから

私に静かに声をかけた





大倉「さて・・・・」




彼の声に私はビクッとなっている

自分を知った




その私を悲しそうな瞳で

彼は見つめていた




大倉「俺、色々と考えてみた・・・」





私は無言で頷く

その私を見て彼が




「そっちも考えた?」





私の目線が彼に行く

彼は私を見つめ続けていた





「・・・・はい」





私は、必死で声をだして返事をすると





大倉「・・・・そっか」





彼は静かにハンドルを握り

前を向いた

その姿を私は見続ける事が出来ずに

俯いてしまった






今から、どんな話し合いがあるか

私には分からなった





二人の未来がどうなるのかも





その答えは彼の胸の中にあるのだが

なかなか見せてはくれなかった





その事に私は

苦しみながら時間が過ぎるのを

必死で耐えていたのだった



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