第65章 行動
私のせいで仕事場の雰囲気は最悪になっていた
そう私がしてしまったのだ
私の胸を
その事が余計に痛ませていた
自分がどんなに最低な人なのか
どんなに彼に相応しくないか
見ているようで辛かった
そんな嫌な空気の中に
一人の男の人が入って来ると
その瞬間に
みんなの顔色が変わった
そう
彼が何故か来たのだった
私の心の中に
【なぜ?】
と言う疑問が生まれる
彼は軽く辺りを見回しながら
いつもの席に座った
その瞬間に同僚が動き出す
それを私は黙って見守っていた
その私の側に
親友が近寄って来て
「どうしたんでしょうか?」
彼女も不思議に思って
私に探りを入れてきた
「・・・そうだね」
客として座っている
彼の顔を見ながら
彼の来た意味の意図を読み取ろうとした
たぶん
さよならを伝えに・・・・
それしか思いつかなかった
私はため息をつきながら
仕事をいていた
彼から言いわたされる
言葉を考えながら
その時に
自分が気丈に立ち振る舞えるように
そればっかりを考えていた
彼の食事が終わり
お会計をする為に
彼が立ち上がった時だった
いつもなら
そのまま会計に行くはずが
彼が私の方に向かって来たのだ