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モノグラム

第64章 八つ当たり




 それからの日々は

どうしていいの分からずに

私は過ごしていた





そう、彼との仲の修復をしたいが

出来ない日々・・・・







私の頭には

その時の彼の言葉が

消えずに何度も

リピートされていたのだ




どんなに辛くても

消えなかったのだ




もしかしたら

このままで終わるのかと

思い始めていた





そんな中

私が仕事場に行くと

親友の彼女が更衣室で

同僚に詰め寄られていたのだ





私が不思議に思って近寄って行くと

同僚が私の顔を見るなり





「貴女の方が

大倉君と知り合いなの?」




突然の言葉に私は動揺して

親友を見ると

彼女は必死に首を振っていた






それは、言ってはダメだという事






すると同僚が言葉を続けた





「この前大倉くんに

会っていたでしょ!

私、見たんだから!」






その言葉でやっと納得した




私と親友をシンデレラかと思ったが

どっちかは分からずに

問いただそうとしているんだと





「あれは、場所を聞かれただけだから」





私は咄嗟に嘘をついた




「場所を?」




私は静かに頷いた




「近くにコンビニはどこかって」






聞いてきた彼女は

疑うように見てきたが

私は知らん顔をして制服に着替えた





その横で着替えた彼女が立って




「切り抜けられて良かったです」





私は俯きながら微笑んでいた

今の私は彼の何なんだろって考えていた



今、私は彼の心にいるんだろうか

それすら分かなかった



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