第41章 喧嘩
仕事がようやく終わって
彼女と一緒に帰っていると
待っていたかのように
途中で彼が現れた
大倉「今日もお疲れさん」
そう嬉しそうに微笑んで
声を掛けてきた
私は彼を見て
胸がもっと痛んでいる
自分がいるのに気が付いた
そう
私の中でくすぶっていた
嫉妬はまだ
消えてはいなかった....
そんな私に気づくことなく
彼女は彼に声をかけた
「今夜も
シンデレラに会いに来たんですか?」
彼女が茶化すように言うと
大倉「まぁ、会える時には
会いたいからさ....」
照れるているのかふざけているのか
彼は笑いながら言うと
彼女は私を肘で押した
「愛されてますね....」
私は笑顔で答えようとしたが
顔が引きつり苦笑いになっていた
その私の顔を見て
大倉「どなんしたん?」
「.......」
私は答えられなかった
答えられるはずはなかった
そんな私を察したのか
「それより
大倉さんが
店に来るのは久しぶりですよね」
彼女が話題を変えようとした
彼の方は私が気になる様子で
チラチラ私を見ながら
彼女に答えた
「まぁ、事務所には止められてるんやけど
昨日の話を聞いて
ちょっと、気になってさ」
「そうだったんですか?
突然だったんで
驚きましたよ!」
彼女は必死で明るく話していた
私の気持ちを分かってるから
大倉「ごめん、ごめん
心配が我慢出来んでさぁ」
彼は照れくさそうに言った
本来なら彼の優しさが嬉しかった
でも今の私は
自分の胸の辛さしか見えていなかった
だから
「もう、やめてください!!!!!!!!」
私の怒りが爆発したのだ
彼女と彼の会話が止まり
驚いて私を見ていた