第4章 敬天愛人!?クミコ様*
私、管理人、
暁、白石、クミコ、氷の
6人でぞろぞろとクラスに入る。
すると、
加藤(夫)ことカケルが
氷に寄ってきた。
「氷くん!
今日も勝負しろよ!!
ぜってぇ負けないかんなぁー!」
自信ありげな表情で
カケルは袖を上げ始めた。
…見ていると、どうやら
腕相撲で勝負をするらしい。
氷くんもやる気なのか、
小さく頷くと、ひとつの机の
上に肘を乗せた。
「お、始まる始める♪」
「きっと今日も負けるだろうなぁ」
白石と暁が
隣でふたりの試合を見ていた。
「管理人!審判やってくれ!」
「お任せを。」
2人が机に肘をつき、
試合の準備を整えると、
教室が気づき始め、
ざわざわとしだした。
「加藤(夫)ー負けんなよー!」
「が、頑張ってくださいっ」
皆の声援が聞こえた直後、
管理人が元気よく手を振り上げた。
…おおきな歓声に
包まれながら、ふたりは試合をしている。
突然の出来事なのに、
本当に些細なことなのに、
こんなにもクラスがひとつになっている。
「素敵なクラスですね」
「ほーんと、それね?」
「愛ちゃんももう俺らの家族だよ!」
感動している私を、
白石と暁は笑顔で見ていた。