第1章 素敵なクラスとご対面*
(はっ!…そんなこと言ってる場合ではない)
私は正気に戻ると、
恥ずかしさと申し訳なさを
感じながら少年の肩に手を置く。
「しょ、初対面なのにいいんですか…?」
「いい。」
「重いんですよ!?私!!」
「いい。」
「あっ…でもやっぱ恥ずかしくて…っ」
「早くしないと授業が始まるぞ。」
少年が顔をこちらに向けた。
私はそうだ!と腕時計を見る。
時間は待ってはくれない。
私は、体が熱くなるのを感じながら
少年の背中にのった。
「…。軽いじゃないか。」
少年が顔を向けて笑った。
距離が近くて余計熱くなる。
「いっ、いいから前向いてくださいっ!!!」
私は目をつぶって叫んだ。
「じゃあ行くよ。
飛ばすから、しっかり掴んでてね。」
「は、はい…っ」
そう返事をした瞬間、
少年がもの凄い速さで走り出した。