第1章 素敵なクラスとご対面*
「そ、それってどういう…?」
私が話しているその間に、
少年は近くに歩いてきた。
私は頭にハテナマークを
いくつも浮かべたまま、動けない。
少年は、私の目の前にしゃがみこんだ。
そして、先程怪我をしてしまった
膝に目をやる。
「…痛い?」
少年が心配そうに聞いてくる。
私は、少し…と応えた。
「…。よし、じゃあ行こうか。」
「い、行くって…学校へ?」
「それしかないだろうね。」
私は心底ですよねぇ…と
思いながら立ち上がる。
すると、少年が
私に背中を向けてしゃがみこんだ。
「…え?」
「足が痛いだろう?
だから僕がおんぶする。」
「へっ!!??」
突然のことに驚いた私は
顔を真っ赤にした。
少年におぶられるなんて
想像もつかなかったし、
おぶることを『おんぶ』と
子供が言うような言葉に、
私はさらに顔を真っ赤にさせる。
(ちょ、ちょっと可愛すぎやしませんか…?)