第4章 敬天愛人!?クミコ様*
「あーっあ!
ま~た無駄な時間使っちゃった!」
in 廊下
クミコの占いが終わった
その後、館から出た私達は、
自分たちのクラスに戻る途中。
暁がげっそりした顔で呟いた。
すると、
私の隣に並んでいる白石が
ひょっこりと顔を出した。
「まあいいじゃないツッキー、
君の運命はそういうことだぜ?」
「なーんか嬉しそうに言うねぇ?」
「え?別に?全然
めっちゃ嬉しいかもなんて
思ってたりしてないよっ!!?」
「白石、それ
思いっきり言ってるわ」
「あ、バレた?クククっ」
白石の
わざとらしい芝居を見た暁は
顔を真っ赤にさせて怒っていた。
それを見て面白がっている2人…
まあこれもいい関係なのだろうか?
渋々と彼らを遠目に見ながら、
私は管理人に囁いた。
「…あんなに暁さんを
怒らせちゃって大丈夫なんですか?」
すると、管理人は
満更でもない顔をして頷いた。
「大丈夫だぞ。
暁はもう怒ったりなんてしない。
奴はとても偉くて優しい奴だ。
僕との約束をちゃんと守っている。」
約束…?
ほんわかとした微笑みを
浮かべる管理人を見つめて、
私は彼の言葉に首を傾げた。
「管理人さん、
私、気になってたんですけど
どうやって暁さんに
不良をやめさせたんですか?」
一瞬管理人の
動きが止まる。
その瞬間を見過ごさなかった。
「今、動揺しましたね?」
少し挑発的な態度をとると、
管理人がまた笑った。
「暁はなんて言ってたっけな。」
「え?」
予想から外れた返事に
私が今度は動揺する。
暁が言ってた言葉…?
え、それって…
「あんなことやそんなこと?」
「そうだよ、
あんなことやそんなことを
したから暁は怒らなくなったんだ。」
「えーっ」
絶対 ごまかしている。
そう感じた私は、
怒って頬を膨らました。