第4章 敬天愛人!?クミコ様*
…面白いなぁ
一年生の廊下に着くと、
何やら奥の方で生徒たちが
賑わっていた。
目を凝らすと、
何やら薄紫色のミニハウスの
ような建物があった。
看板もついている。
あれは…
?
『fortune‐telling』…?
「占い…?」
一体なんだろうか?
一人考えていると、
前にいた二人が話し始めた。
「白石」
「んー?」
「今日は何曜日だ?」
「あー…水曜日」
「だからか、」
会話が終わったのを確認すると
私は顔を出した。
「なんですか?あれ。」
管理人が私を見る。
「見ての通り『占い』だよ。
僕らのクラスメイトがやっている。
なんなら、覗いてみようか」
優しい声で話してくれる。
私は拒む気にもなれず、
元気よく「はい!」と返事をした。
溢れかえっているひと際を
かき分け、ハウスの前に出ると、
管理人は慣れているように
スっと幕を上げた。