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* クラス管理はお任せを *

第3章 ちょっと冷静になってみよう*






それから、とりあえず
大量の木の実たちをダンボールの中に
そっと詰め、子猫の頭を
もう一度ゆっくり撫でた。


気持ちよさそうに
尻尾をクネクネと曲げている。



「良かったね。」



そう言って立ち上がると、
手を振って空き地から離れた。


あんな小さな命でも
簡単に捨てられてしまうのだ。




―――だから 人間は嫌い





あの苦しそうな声が
耳に響いてきた。


確かに… そうなのかもしれないな。



溜息をつくと、
垂れ下がっていた鞄を
しっかりと背負い込んで

自宅へと、足を進めた。












「ただいま~」


洋式のまだ新しい扉を開けると、
覚えのある匂いが体を包んできた。

やはり、我が家は
1番落ち着くところだ。

この家は新築らしく、
白が基調とされた三階建ての家。

リビングはそれぞれ一階と
二階にあり、私の部屋は二階。

三階はまだ使ってはいないが、
その内父の書斎となることになっている。





玄関で靴を脱ぎ、
左側の扉を開ければダイニングに出る。

新しいアイボリー色の台所で、
母が夕飯を作っていた。

とても香ばしい匂い…
今日は生姜焼きかな?



「ただいま、お母さん。」



テーブルに近づくと、
母が私に気づき、にっこりと微笑む。



「あ!お帰りなさい!愛!」


「お父さんは、まだ仕事?」


「うん、でももうすぐ帰るって!」


「そっか!」



母はこの台所が気に入ったのか、
料理をお皿に盛り付けながら

鼻歌を歌っている。



…今日もご機嫌だなぁ



ダイニングから出て行く時、
母の鼻歌が 自分の好きな曲で

つい足を止めて聞き惚れてしまった。







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