第1章 素敵なクラスとご対面*
「・・・。」
そこには、随分と分厚い本…
いや、何かのファイルだろうか。
黒いファイルを持った少年が
こちらを見下ろしていた。
私はポカン…と口を開けたまま、
少年を見つめる。
真っ黒な黒髪で、
寝不足なんだろうか。
目の下にクマがある。
でも、顔立ちはすっきりとしていて、
私は少し見とれてしまっていた。
彼は制服を着ていて…。
「ん…?その制服は…。」
私は少年の制服をまじまじと見つめる。
そしてはっとした。
「もしかして…貴方も鳳銘学園!?」
少年の制服は、
私と同じ、鳳銘学園のものだった。
少年は、私を
目を丸くして見ている。
「あ…、ごめんなさい。
突然変なことを言ってしまって…。」
驚いただろう…と、
私は少年に謝る。
すると、少年は
小さく微笑みかけてくれた。