第2章 おかしなクラス*
「で、そっちの
ご機嫌斜めな少女は
佐藤 ミノル(さとう みのる)
成績はまあ良し。
そして随分と涙もろいぞ。
この前皆で動物のDVDを見ていたら
ひとりだけ大号泣していた。」
…動物が好きなのかな。
「べ、別に感動してなんて
ないからっ ちょっと目に
ゴミが入っただけだったし…っ」
ミノルは、頬を朱色に
染めてまたそっぽを向いた。
こういう反応…何処かで見たことあるぞ。
ええっと…。
「そーう、
ツンデレ なんだよ。」
「ツンデレ!」
白石の生ぬるい声が聞こえ、
私はそうだ、と頷いた。
「ご察しの通り、
彼女はまあツンデレらしい。」
管理人が、少し
面白そうに微笑んだ。
カケルが隣から喋りだす。
「全く、めんどくせー女だよな。
ひどく当たってきたと思ったら
いきなりベタァってなるわ、
この前だってな?s―――――
「その口縫い付けてやろうか。」
突然ミノルがグイっと
カケルの胸ぐらをつかんだ。
そして、怖い顔をして一言…。
正直、私もゾッとした。
小さな声でカケルが
すいませんと謝っている…。
「そのへんにしとけ。
後で僕が叱っといてやるから。」
「いっそツッキーの時みたいに
土に埋めといていいからね…。」
恐ろしい会話に、
私も白石も、そしてカケルも
恐怖に身をよじった。