第2章 おかしなクラス*
「おい、二人共。」
管理人の声が
まわりの空気を破った。
男女二人もはっと目を覚ます。
…た、助かった。
私は深く深呼吸をした。
その後、管理人が
二人に何かの説教をして、
私達は席の方へ。
終わった頃に私と白石の
元へ駆けつけてきた。
勿論、後ろから二人も。
「愛。」
突然名前を呼ばれてドキっとする。
「は、はい!!」
管理人が、
黒いファイルを机に置いた。
「二人を止めようと
してくれたんだよね。
とても感謝する。だが、
その為に危ないことはしないでくれ。」
口調は随分と毒々しいが、
その声は優しかった。
確かにやりすぎてしまった。
まだ膝も治ってないのに。
私は素直に反省することにした。
「はい…ごめんなさい。」
「君が怪我をしたら
元も子もないんだぞ。」
「はい…。」
まるで母親に叱られているみたいだ。
なんだかそれが
少しだけ懐かしかった。
「まあそんなことより管理人。」
唐突に横から白石が喋りだす。
「なんだ、白石。」
「愛ちゃんにその二人
紹介してあげなよ。しょうかい。」
「ん、そうだった。」
管理人が一瞬眉を
くいっと上げて、ファイルを持ち出す。
…紹介タイムだ。