第2章 おかしなクラス*
「皆さんの名前…!
はい!教えてください!!」
そう白石に返事をした時、
教室の扉の方から、大きな声がした。
「この馬鹿っっ!!!!」
…!?
「うるせぇー!!ミノムシっ!!」
…な、なんだなんだ!!?
扉の方へ顔を向けると、
二人の男女が言い争っていた。
男の子の方が黒髪で
女の子の方が少し茶髪。
なんだかすごく睨み合っている…。
周りに黒いオーラが
にじみ出ていた。
「あーらら、またやってる。」
「?白石さん、あの二人は…っ!」
私が最後まで話す前に、
二人がそれぞれ胸ぐらを掴んで
いがみ合っていた。
けっ、喧嘩…!!!?
どうしようっ早く止めないと…!!
私は二人の成り行きを
オロオロと見守りながら、
白石に向かって言った。
「白石さん!!
あのままじゃあ二人共
怪我しちゃいますっっ!!!」
「んー、大丈夫大丈夫。」
「ええ!??」
白石は、
まるで見せ物でも見ているように
すごく楽しそうな顔をしていた。
ひ、人が喧嘩しているのに
何処が楽しいんだ…!
段々自分事のように感じて
足が自然に二人の方へ走り出してしまった。
「「ダメですっっっ!!!!」」
叫び声に、
ビクッと肩を揺らして
驚く二人。