第1章 素敵なクラスとご対面*
少年は
私の頭が冷静に戻るのを
待ってくれていたのか、
静かにファイルを見つめていた。
ずっと前から思っていたけど…
なんなんですかね、それ。
んん゛っと咳払いをした
少年を再度見つめ直す。
すると、こちらを確認して話しだした。
「…、じゃあ、簡単に紹介する。」
「は、はいっ」
少年は私の返事を聞くと、
バラッとファイルをめくりだした。
「出席番号1番。
今は君が1番だから二番だが。
暁 (あかつき)」
名前を聞いて、彼を見ると、
どうもぉっと手を振っていた。
「奴は元このクラス一の不良だ。」
少年の言葉に耳を疑う。
あの人が不良だった…!?
確かに髪は金髪だが、
そんな悪い人には見えなかった。
「俺も一発食らったからな。」
「し、白石さんが!?」
「やめろよ~、
もう昔のことでしょー?」
「…話を戻すがいいか。」
少年の声が少し低くなったので、
私は急いで視線を移した。