第1章 素敵なクラスとご対面*
「ちーちゃんっっ!!!!」
「えっ!!?」
開けた瞬間、
横から大きな男子生徒が
飛びついてきた。
私はかなり驚いたが、
急いでしゃがみこんだ。
…こういうのは慣れているんだ。
前の学校でも、
よく教室に入った瞬間
物が飛んでくることはよくあった。
どうやらそれがクラスの
挨拶変わりだったらしい。
…今じゃ馬鹿みたいだが。
いじめか!?とも思ったが、
別にそうでもなく、
避けたときには、
「やるなぁ」と褒められるほどだった。
(…懐かしいなぁ)
そんな回想をしていた直後、
頭の上に少年の足が見えた。
同時に聞こえる男の唸り声。
自分がひと呼吸終えた後には、
床に倒れている男子生徒が見えた。
「ひぃっ!!?」
驚く私の横を少年が通る。
そして、倒れている男子生徒の前で
立ち止まった。
「…。彼女を困らせてどうする。」
私に話すときよりも、
冷たく、鋭い声が聞こえた。
次の瞬間、男子生徒が
バッと起き上がり、
「ちーちゃんっ!!」っと
両手を広げて抱きつこうとしていた。
だが、その生徒は
少年の膝蹴りをくらった。