第7章 ユウガタのウサギ
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神楽ちゃんに連れられ、万事屋銀ちゃんへお邪魔させてもらう事に。
階段を上がり、ガラガラ〜と戸を開け、神楽ちゃんは陽気な声でただいまヨ〜と言っていた。
なるほど。吉原もそうだったけど、地上でも靴は脱ぐのね。
お邪魔します。と声をかけると、眼鏡の男の子が顔をのぞかせた。
「おかえり神楽ちゃん。その女性は?ってあァァァ!?」
「何だー、依頼人か?」
少し進むと、ソファが二つ、奥にはデスク、壁掛けには大きく''糖分''と書かれていた。
ソファにはジャンプと書かれた雑誌を持ち寝そべっている銀髪のお侍さん。
こんにちは、と挨拶すると、この世の終わりと言わんばかりの顔で出迎えてくれた。
「ってことでサクラを泊まらす事にしたアル!」
「何でだァァァ!?」
「オイ神楽、いくら安全でも相手は宇宙のゴリラだぜ?いつ家を破壊されるか知りゃあしねェ」
『この人、とっても失礼ですねー。殺してもいいかな「ごめんなさいィィ」』
いつの間にか出されていたお茶を一口飲んだ。うん、地球産のは美味しい。
『神楽ちゃんが言ってくれた通り、観光目的だから暴れたりはしないよ』
「えぇっと、僕はいいですけど、銀さんは?」
「いいアルか!?銀ちゃん!」
「……分かった分かった!泊まればいいだろ!好きなだけ!」
「やったアル!これでサクラと過ごせるネ!」
『!ありがとう!』
ソファから立って皆に向かってお辞儀をすると、眼鏡の男の子が笑顔で自己紹介してくれた。
「僕は志村新八です。この万事屋の従業員で「シスコン」おいィィィィ!!「又の名をダメガネ」何言ってんですか!!
…ったく、僕は住み込みじゃなくて、少し離れた場所の道場に住んでいるんで、良かったら遊びに来てください」
『あはは…(汗) 暇な時にお邪魔させてもらうね。よろしく。新八くん』
「さっきも言ったけど、私は神楽!あのバカ兄貴の妹アル!好きな食べ物は酢こんぶネ!サクラよろしくヨ!」
『(酢こんぶ?) うん。よろしくね、神楽ちゃん』
「あー、俺ァ坂田銀時。この万事屋のオーナーだ。好きな食べ物はパフェ」
『(パフェが好きだからあの壁掛けは''糖分''なのかな) よろしく、銀さん』
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