第7章 ユウガタのウサギ
★☆★☆★☆
見かけた団子屋さんでみたらし団子を食べた。最高やばいめちゃくちゃ美味しかった!!
今は歌舞伎町の街中を歩いている。
『神威が言うのも分かるなァ』
「神威?」
『え?』
少し目線を落とすと、私と同じく傘をさしたチャイナ服の女の子が。
髪色といい、目といい、神威ソックリ。
『…』
「…」
『「あぁーー!!」』
『吉原の時にいた神威の妹さん!えーっと名前なんだったっけ!』
「神威と一緒にいた奴ネ!何でここにいるアルか!」
目にも留まらぬ速さで、私の顔面狙ってきたパンチ。スレスレで避けた。
流石、神威の妹さん…速い速い。
『安心して!観光目的だから!その拳下ろして!』
「…そうアルか。バカ兄貴はどうしたネ」
『私は1人で来たし、神威は知らないよ?』
「ならいいアル!私は神楽!よろしくヨ」
『私はサクラ。よろしく、神楽ちゃん!』
「ところでサクラ、観光目的って言ってたけど、いつまでアルか?」
『え……あぁ、どうしよかっな〜。そこまで考えてなかったや。でも、できるだけ長くいるよ!』
「じゃあウチで過ごせばいいネ!」
『え?神楽ちゃんの家?』
★☆★☆★☆
游燐にはサクラの代わりに書類整理をやってもらう事になり、サクラを連れ戻すのは第七師団の役目となった。
「めんどくさがりのサクラが、誰の手も借りずに1人で小型機を操縦して地球に向かったんだ。そこまでして興味を持ったんだよ。簡単に帰ってこないはずだ」
「サクラだって子供じゃねェ。満足したら帰ってくるさ」
「本当にそうかい?吉原の時、花魁の奴らを見て1週間は軽く留まりそうだった。地上に出たらどうだ、軽く1年は帰ってこないかもしれない」
「ハァ…考えすぎだ団長」
「今のサクラに説得したって動く意思は持ってないよ。なら、無理矢理にでも連れ戻すまでだ」
「サクラだって連絡手段を全て途絶えたわけでもねェ。気が向いたら電話でも何でもするだろ」
「…じゃあ3日待ってみるよ。それでも音沙汰がないなら阿伏兎が責任とってね」
「…分かった」
★☆★☆★☆