第6章 将軍暗殺篇
「やれやれ 夜兎(おれたち)を白兵戦でここまで手こずらせるとは。今迄色んな星でドンパチやってきたが、こんな星は初めてだ」
忍を片付けてきた阿伏兎達の軍団が私達に加わる。
『ってか、一応夜兎族ってのは絶滅寸前の希少種なんだから、もっと丁重に扱ってくんね?』
「だがどうやら先に絶滅すんのはアンタらみてェだな、サムライ」
「ふざけるな!!勝手に人の国を踏み荒らしてるのはお前達の方だろ!!」
「そうかい 俺には踏み入る前からとっくに腐って見えたが。俺達が手を出さずとも勝手に腐り落ちるほどにな」
『それに、とどめを刺そうとしてんのはアンタら侍じゃないのー?』
「俺達ゃ 奴に借りを返してるだけだ」
「………どこにいる。
奴は、高杉はどこにいる」
「少なくとも、アンタがこれからいく地獄(ばしょ)にはいねェ。道案内は作っておいたぜ」
阿伏兎がマントから取り出したのは包帯だらけの人の首。
「忍に侍、仲良くこの国と一緒に滅んでいきな」
『……?』
「………悪いが、そいつにゃ先導は務まらねェ」
『!阿伏兎っ』
「そいつに務まんのは精々…」
___ココアでも飲むか、それともまっ赤な紅茶か
ドゴォォォォオオ!!
阿伏兎の周りいた団員は、爆風で地面に伏せた。
もちろん、私も。
するとその後、
人の2倍もある大きな手裏剣が私達を襲う。
このおかげで団員の半分は減った。
その間に侍達は百地乱破に連れられ、逃げてゆく。
あの侍達を追うべく数人の団員が走り出した時、
地面から刀が突き出た。
下に隠れていたのは本物の忍。
阿伏兎達が殺ってきた忍は百地乱破が操っていた人形。
『絶滅寸前って言ったのになァ』
「真の忍の戦は これからぞ」
また目の前を忍で塞がれた。こんなの溜まったもんじゃない。
「なる程 これが本物の忍法か。まるで妖術だ」
『そーいえば阿伏兎、そっちの腕は義手だったね』
「義手(こいつ)と一緒にツケも吹飛ばしてくれたなら拍手でも送ったが…
また拍手できなくなったよ
どいつもこいつも俺の左手に恨みでもあんのかァァァ!!」
第七師団は忍へと傘を振り回した。