第6章 将軍暗殺篇
不知火の敷地内に突入した私達の船。
スムーズに事が進むとは思っていなかったけれど…
『ねェ!阿伏兎!何で船は急降下してんの!?』
「そりゃ爆発したからな」
『簡単に言うな!バーカ!』
外を見ると、他の船もやられていて、全ての砲門から爆発が起こっていた。
一際大きい春雨の船には黒い霧がかかっている。
『多分、服部全蔵は裏切ったね!あんの忍め~!』
「火霧(ほぎり)か」
私達の船は大きく揺れたあと、岩の壁にぶつかった。
船が岩にめり込み、仕方なく外に出る。
傘をさすのも面倒くさいくらいの騒ぎよう。
外にいるわけだから傘がなくちゃ困るけど、また壊れそうだし開きたくない。
『あー…また船がオシャカじゃん…』
「やってくれるねェ服部全蔵」
『でも阿伏兎の勘は当たったみたいだね?』
「ああ 奴さんはどうにも臭ェ。何か隠してると思ってたんだ」
その時、阿伏兎が本物の将軍を見つけた。
私もそれに気づいてニヤリと笑う。
『ねェあれ将軍じゃない?』
「サクラのご察しのとおりだ」
『将軍は出来れば殺りたくないんだけどね…よいしょォォ!!』
私は勢いよく、将軍に向かって番傘を投げる。
結構スピードあったはずなんだけど、見た事のある侍さんが将軍を助け、結果避けられた。
他にも子供2人を連れ、隣は崖の通路を使い逃げて行った。
「やはり生きていたか」
『悪いけど、ヨルのウサギはね、一度狙った獲物は』
『「逃がさ ねェ/ないよ」』
阿伏兎があの人達に向かって手を上げると第七師団は一斉に動き出した。
それを止めようと忍達が私達に襲いかかる。
『オイオイ…どっちの忍か分からないよ…』
「なる程、忍の国のリベンジってワケか…面白ェ」
阿伏兎と私に向かって忍が二人。
右が阿伏兎、左が私で相手をねじ伏せる。
『神威が見たらとんでもなく喜びそうな光景だね!』
「忍に侍。この国最強の兵(つわもの)がダックを組んで宇宙最強に挑戦とは
護れるか!俺達からこの国を!!」