第6章 将軍暗殺篇
見たところ年齢は神威と似てる。
20歳にもなっていない青年だろう。
どこかで見た気がするんだけどなァ…
敵の船にはもう将軍を護る兵隊は残っていないらしく、配属された全員がその男へ斬り掛かる。
強い、とされている忍をたった1人で片付ける姿はどこかの武士なのか。
ふへ~と船からその光景を覗いていると、神威に腕を掴まれた。
『え、何?』
「行くよサクラ」
『どこにって…まさか……』
「そう、あそこにね」
『いや待って、私はここで阿伏兎と見てる「レッツゴー!」ンギャァァァァアア!!!!』
あの男は今にも数人の忍と戦おうとしてたのに。
忍の上に私達は着地した。
いや、私は脇に抱えられながらだが…。
1人の忍は神威の下敷きに、
他の忍達はその衝撃で吹き飛ばされた。死んではいないが、結構なダメージだろう。
「あ、ごめーん。傘開いたら飛べると思ったんだけど、やっぱ無理だった」
『アアァァ…怖かった……』
「オイ、どこのチンピラシータだ。てめェら」
「そんな顔で見ないでよ。アンタの同類(なかま)さ」
『私は違いm 痛っ!!?』←腕つねられた
やっと腕から解放され、血だらけの船に足をつける。
傘も中途半端に開いていたので、ちゃんと持った。
「サクラ、コイツら片付けてよ」
『え』
「片付けれたら阿伏兎のとこ戻してあげるよ」
『まじでか!やるやる!』
神威の軽い約束で、ところどころに立ち上がった忍達に歩み寄った。
「か、幹部…!」
「どうしてこんな…」
『ゴメンね~神威が船から飛び降りたからこんな事に…。起き上がってくれた所悪いんだけど、』
もう一回、眠ってくれるかな?
『永遠の、眠りにね』
ゴシャッ……!!