第6章 将軍暗殺篇
翌日、私達春雨と鬼兵隊は別々の艦隊で行動する事になった。
狙うは将軍の首。
その将軍は京に向かっている、という情報が入ったため、私達も船を動かした。
『影武者ァ?』
「あァ、俺達を惑わせようとしてんだとよ」
『んで、本物はどうやって移動するのさ』
「知らねェ。始めは江戸にいる情報があったんだが、嘘っぱちだったらしい。手当り次第、ひとつひとつ潰してくのかねェ」
『オイ阿伏兎。何のために春雨(コレ)動いてんじゃ』
「シンスケにも考えがあるんだよ」
『神威いたの。…考えってなに』
「行ったらわかるハズだよ」
『…ハァ…私が知ってるのは、御庭番衆で最強の忍、摩利支天 服部全蔵が私たちに付いてるって事だけ』
後で分かるように説明してよね、と神威に言ったらyesときた。
「じゃあ行こうか」
『え?どこに』
「サクラ、傘持っていけよ」
私達が船の先端へ移動すると、驚いたことに、目の前の船が煙を上げていた。
その船を囲むように、私達春雨の別艦も並んでいた。五、六機はあるだろう。
『神威、これは…?』
「驚いたかい?あの忍が、教えてくれたんだよ。将軍達の移動手段をね」
__空、海、陸
「この3つの中に本物の将軍がいるんだ」
『…なるほどね、私達は空の将軍を任されたって事か』
「あの船の中には、忍のヤツらが内通していたんだよ」
『あれ、でも将軍の護衛は忍じゃなかったっけ?』
「…あっちもこっちも、同じ武器(もん)使ってんだよ」
『おぉ〜…かっこいいね』
「ちなみにシンスケ達は海だよ」
『?なら、陸は?』
「優秀な忍達が片付けてくれてるさ」