第5章 ヒルのウサギ
お先真っ暗、神威室への滑り台は思った以上に長い。
『んぎょえェェェェ!!!』
ズザザザザサーーー……!!
『痛い痛い痛い痛い!!!摩擦痛い!…おっ神威見えた!』
足元が明かりの元に出たと思ったら、スポッと神威のベットにだいぶした。
ゆっくり休み中の神威の上へ尻アターーック!!←
が、
神威は寝返りをうって、華麗に避けた。
神威がいなくなったスペースでバウンドし、そのままベットへ倒れ込んだ。
「…何してるのサクラ」
『………あははっ(うわっ神威の布団くっそいい匂いする!!←)』
「そう言えば阿伏兎が、サクラが俺の事を呼んでるって言ってたな。行かなかったけどね」
『あ!そうだ!游燐の話は聞いた!?』
ガバッ!と勢い良く上半身を起き上がらせる。
「聞いたよ。どうやらあのスパイだったみたいだね。いい人材だったのに」
『そうだね……って違う!、游燐は依頼人に頼まれたんだって!で、制限時間が0時までで……「もう0時回ってるよ」え!!?!?!?』
神威に言われてベットを飛び出した。
出入口の自動扉も、よいしょー!と思いっきり開けてやった。
タタタタ…!!
『(さっきのおっきな銃声…もしかして……撃たれたのかな…)』
「上の階で聞こえた銃声は、撃たれたのかい?」
『えっ!?(何で神威いんの!?)』
「面白そうだからついて行くよ」
『えっあっ、そう…全然笑えないんだけど…』
いつの間にか私と同様、腰に番傘をぶら下げてるところを見ると、暴れそうな……。
『付いてきてもいいけど、ちゃんと話し合ってから動いてよ!?』
「分かってるよ。サクラじゃないんだし『おい』」