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【銀魂】ヨルのウサギ

第5章 ヒルのウサギ







初めて会議に出たもんだから、つまんないったらありゃしない。

欠伸したり、空腹の音を鳴らしたり、阿伏兎には注意されてばっかりだった。

それでも耐え抜き、そろそろ解散となるとき、最後に神威が一言告げた。



「最近、この春雨にスパイが紛れ込んでるって噂がある。噂だけど、皆気をつけてね」



以上。と言うと、師団達は続々と帰っていった。



『ねェ神威。スパイって本当?』


「まだ暫定できないよ。けど、春雨(ここ)の情報は簡単に手に入るものじゃないから大丈夫だと思うけどね」


『セキュリティ万全だもんね〜』


納得した後、私は遊燐を連れて会議室を出た。
またあの長い廊下を歩いている。



「スパィって怖ぃですょね!パパパッて情報盗んじゃぅんですから!」


『そだね。お前のその喋り方が怖いよね』


「もぅ♡サクラ幹部ったら!なんでぃっもそぉゃって♡」


『きも』


シッシッと追い払うように手を振ると、余計に遊燐はくっついて来た。



『あ、そだ。先に幹部室帰っといてさ、後でデータをアンタに送るから調べといて』


「りょぅかいですッ♡……ん?サクラ幹部って幹部室に現れた事なぃですょね??」


『……。たまに行ってるよ』←行ってない


逃げるように、幹部室と逆の方向に歩き出した。












春雨の本部から遠く離れた地下。

一部の関係者しか入室できない部屋。
コンピュータから資料本まで全て揃っている。

スパイには決して侵入されてはならない場所である。

私はあるモノを探すためこの場所に来た。
慣れない本を一枚一枚捲っていく。


『ふぇ〜…疲れる…』


読めない字は遊燐にデータを送り解読してもらう。

この作業を何度繰り返したか…





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