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【銀魂】ヨルのウサギ

第4章 丁か半か篇








それから三日後…

なにも口にせずに過ごした三日間。
夜兎でもこれはキツイ。



『(やべェ…喉渇いたお腹すいたお風呂入りたい)』



コンクリートの壁にもたれ掛かり小さくため息をつく。

その牢屋の前に提督が立つ。



「サクラ、ついて来るがいい。」


『……』



ガチャと南京錠を開け、出てきた私の手錠と首輪を外した。
私が抵抗しない、そこまで余裕があるのか。



「神威(やつ)に別れの言葉をつげてやれ」


前を歩くクソジジイを睨みつきながらニヤリと口角をあげた。














神威は、中心の大きな柱に囚われてもなお、あの笑顔は変わらなかった。

その大きな柱がたつステージの周りには第八師団の連中が観賞している。
またそれを囲むように他の師団達がいる。

一番高い位置で神威を見下ろす提督の横に立たされた。

そのあと提督はマイクのスイッチをONにした。



「者ども、よく見ておけい!!これが謀反人の末路だ」



我に仇なすは元老に仇なすこととー…うにゃうにゃと。
このクソジジイの話は長い。

さて。いつ助け出そうか。



「神威よ、最後位は組織の礎のために死なせてやる。何か言い残すことはあるか」


「それじゃあ一つだけいいですか」


『(…なに言うんだ)』


「アホ提督」


『プッ』



こんのアホ毛…!つい笑っちまったじゃねーか!!隣のクソジジイは気づいてないけど!

言われた本人は「ぶっ殺ろせェェェ!!」とかほざいてる。



「まァ待てよ。アホ…阿呆提督。そいつぁ俺にやらせちゃくれねーか」



ステージに上がって来たのは着流しをした高杉晋助。

介錯ぐらいはつとめたい、とのこと。



『(ふぅん。高杉…やるじゃん)』



ボソボソ、と神威と高杉の会話が聞こえてくる。



『(地球の喧嘩師と春雨の雷槍が意気投合……面白いなァ)』



高杉は一瞬で刀を抜くと神威を下から切り上げた。

力なく床に倒れこんだ神威を見て、第八師団団長が片手を上げる。



『(やっぱり勾狼の奴め…)』



高杉の後ろを狙う二人の団員。



「せめて、地獄で眠りな」



_______オンボロ船の船員どもよ





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