第2章 アサのウサギ
まだ寝足りてないのか、欠伸をしてドサリと操縦席に座る。
確か自動操縦だからなにもしなくていいんだった。
後ろで番傘のメンテしてる阿伏兎を見た。
「阿伏兎、地球まであと、どれくらい?」
「…あと30分ぐらいだな。」
『30分?それまで何しとこうかなー!』
「俺と子作『今すぐ消えてー。』ちぇっ」
『トレ室みたいなー感じのないの?』
「お前さんの部屋の向かいがそうだったはずだろ?」
『あ、ほんとに?気づかんかったぜ!』
さんきゅ〜と告げて、ルンルンでその部屋まで歩いた。
いや〜。こんな5人乗りくらいの小型機にトレ室あるんだねー。アホ提督に感謝だわコレ。今だけ。
トレ室に着くと、広い道場的なものだった。
真ん中の柱には操作する機械とかレーダーとか難しいのが多く付いている。
『ほうほう。この部屋だけ重力が変えれるんだ。ふぅん。……ドラゴン○ールのパクリじゃね!?これ!』
あの、ベ○ータがブル○の作った重力のお部屋でトレーニングしてたよね!?いいのこれ!
アホ提督のバッキャロォォ!!
『まぁいいや。アホ提督が作ってもブ○マが作っても使うのはベジー○じゃなくてサクラちゃんだからね〜』
「それと、この俺も、だからね〜」
『…え』
「ん?何?」
『…な、何で神威がいるんだァァァ!!』
ダァダァダァ…と部屋に響いた。
「サクラがシたいんだったら俺も『その表示やめようか。下ネタに入る表示はやめようか。』」
『あれれ〜?この部屋は1人づつって書いてるー?あ〜早い者勝ちだね〜残念、神威くん。お帰り願おう。』
「そんなの関係ないよ。さ、始めようか」
『え、ちょい待てェェ!!』
神威は中心の柱に近づいて、重力の数値を変えた。
「ま、サクラならこれ位大丈夫でしょ」
ピッ
『これ位って…どれくらィィィィイイ!?!?!』
立ってるのも精一杯レベルじゃねぇか!!
ぐんっと地面に吸いつけられているような感覚。
ちょーー重い、しんどい、帰りたい。
「これが100倍だよ」
『うそ!?100!?』
神威はなんでそんな平然と立ってられるんだ!!