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【銀魂】ヨルのウサギ

第4章 丁か半か篇








言われるがままに私はキッチとチャイナ服(+マント)に着替え、部屋を出る。…あ、虫食いの穴。


提督室に繋ぐ長い廊下を歩く。ここは暗いから嫌いだ。



『だからさー、何で私もあのアホ(提督)に会わなきゃいけないの。』


「勘弁してくれ…サクラ。直々のご命令だ。」


『顔も見たくないわあんなクソジジイ。』


「行くよ。阿伏兎、サクラ」


『なに』


「寄りたい所があるんだ」


『…は?』


















コツコツと響く道。


左右には薄暗い牢屋。

床も壁も全てが汚くボロボロ。



一番奥の牢屋から、コロコロと音がする。

私たちに背を向けながら茶碗を裏返し、二つのネジを隠し混ぜる女。



「うふふ…ちょうか…はんか
ちょうか…はんかァ」



神威が一歩前へ出ると「じゃあ…丁」と呟いた。

その言葉を聞いた女は茶碗を上げて不気味に笑った。



「ふふふ〜はんじゃ…」


「ありゃりゃ。負けちった」



神威はしゃがみ、女の姿を伺う。

どこを見ているのか分からない女は床に這いつくばった。



「派閥争いで居場所を失い、組織の金持ち逃げしてどこに姿消しちまったらしい」


『…嘆かわしいねェ〜。あの宇宙に咲く一輪の花と呼ばれた第四師団団長が…顔も変わって地球からご帰還なんて』


「ホントだね。まさか阿伏兎の好みがこういう女狐だったなんて」



えっと言う顔で阿伏兎を見ると満更でもない顔だった。



「ガキにはわかるまい。世の中なんでも手のひらサイズ、コンパクト時代になっちまったがねェ。女だけは手に持て余すくらいが丁度いいんだ」


「DS位?」


『PSP位じゃないの?』


「んにゃ、メガドライブ位だ」


「成程、通りで今まで捜し回っても見つからないワケだ」


『なんせ阿伏兎のお気に入りのメガドライブだもんね〜〜』



少し反応した阿伏兎と茶化すように笑う。






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