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【銀魂】ヨルのウサギ

第3章 吉原炎上篇








「きっ貴様ァ」



ヨロヨロと立ち上がり、刀を構える。



「ぎっ…ぎっ銀さァァァァん!!」



血だらけの顔は片目しかあいておらず、立っているのもやっとだった。



「立った立った。アッハッハッハッ」


『神威さーん。笑い事じゃないんだけど』


「まだやるんだ」



神威はニコニコとサムライさんの姿を見て機嫌が良くなる。



「そのザマじゃ役に立ちそうにもないの。」



冷たい目線でサムライさんを見る百華達。



「ほざけアバズレ。そりゃこっちのセリフだ。今さらのこのこよく来れたもんだぜ。」


「紫煙をたどって地獄からはい出てきたのさ。」


「ご足労痛み入るがね。あんまり来んのが遅いからしゃぶっちまったぜ。
おかげで命拾いしたがな。」



目に映る地にまみれたキセル。




「…フン何の話だ。そんな汚いキセル、覚えがないわい。わっちのキセルはそんな安物ではない。
ブランドもの美恥。
地下(ここ)では手に入らぬ上物じゃ。失くしたのなら買って返せ。

地上でな。」



百華も刀を構え出す。
へぇ〜鳳仙の旦那に矛先を向けるなんて…。このサムライさんって本当に凄いんだねェ。



「…ったくこれだから水商売の女は嫌なんだ。たかりもいいトコだぜ。
勝っても負けても地獄だこりゃ」



サムライさんと百華に挟まれた旦那。
片目は使えない。



「………
死にぞこない共めが。うぬら、雑魚が何匹集まろうと何も変えられぬという事が何故わからぬ。
何故死なぬ。何故立ち上がる。
何故…貴様が、その眼をしている。
…にくわぬ…気にくわぬ…

その眼を…やめぬかァァァァ!!!」



響く旦那の声。
鼓膜が破れるほどのものだった。



「いけェェェ!!晴太ァァ!!」


「銀さんん!!月詠姐!!」



旦那にサムライさんと、百華が同時に切りかかった。



番傘で防ぐ旦那、刀で攻撃する地球人達。




『そんな簡単に、殺れるもんじゃないよ。夜王はね。』




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