第7章 ユウガタのウサギ
……、
『………ングェ!?!?!』
「久々の旅行とやらは楽しかったかい?サクラ」
ニコニコと、私に近づいてくる神威から逃げるように元来た道を戻っていく。
物を倒しまくったから道が塞がってる。誰だよ!?進みにくいな!?
『わわわわ…!! どいてどいてー!』
「久しぶりに会うのになんで逃げるんだよ」
『ならその顔で追いかけてくるなァァ!
……あっ、アンタ!この気持ち分かるでしょ!代わりに神威殺っといて!』←
さっきまで追いかけて来てた奴の背に回る。相手はハッと気づいて焦り出した。
「何故俺が……!」
『私は今生死さまよってるんだから匿え!』
ドンッと背中を押す。
神威とそいつは戦闘態勢に入る。
「酷い言われようだ。だけどそろそろサクラを返してもらわないとダメなんだよ」
『キャー助けて〜(棒読み)』
「いやそっちが乗り込んできたんだけど!?」
周りの奴らも、危機と感じて神威に向かって走り出す。
チャーンス☆とでも思ったのだろうか。
「春雨提督だ!殺れ!!」
『まぁ、神威と殺りあっても……』
「こ、この…男……」
「動き、が、見えなかった…っ」
『勝つ事なんて不可能だけどね』
バタバタバタと神威の足元には残り少なかった敵が倒れる。
私はニヤリと笑って固まってしまった目の前の男の首裏にドンッと衝撃を与えた。
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