たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第4章 休符
もう許さぬ。主に詰め寄ろうとしたその時、視界が反転し畳に叩きつけられた。
「この不届き者め!」
痛みでぼやける視界の中、馬乗りになってきた人物、歌仙を睨み付ける。なぜ主などに加勢するのだ!
「何をする離してください歌仙、私は主を殴らないと気がす、、」
「口を慎め一期!!」
直後、腹部にチクリとした痛みが走ったかと思えば、歌仙の岩の様に固い拳が何発も降ってきた。
(なぜ歌仙殿は私を殴っているのだ。拳を向けるのなら主であるはずなのにどうして私を殴るのだ)
不承にも出てくる涙で遮られる視界の中ではいくら見ようとしても、歌仙の顔も心も見える訳がなかった。