たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第4章 休符
「鶴丸が自害した」その事実に頭が真っ白になった。何故、何故自害などしたんだ。
どう動けばいいか分からず歌仙に意見を求めようと視線を移す。しかしそこには歌仙はおらず、大急ぎで部屋を出たあとだった。
歌仙の後を追いかける。尋常ではないほど歌仙が動揺していることから、前々から鶴丸のことを歌仙は気にかけていたようだった。
前を走る歌仙が急に止まった。どうやらこの部屋が鶴丸の部屋のようだ。
「鶴丸!!」
「鶴丸殿!」
半ば蹴破るように入った部屋の中、そこには、鶴丸が布団の上に寝かされていた。胸が上下に動いていることから、最悪の事態は避けられたようだ。
室内の状態から鶴丸は手首を切ったようだ。それを通りかかった光忠が発見し皆に知らせたのだろう。