たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第4章 休符
自室への道のりは目を背けたくなるような光景が広がっていた。壁、床、至るところに血が染み付き、誰のものかも分からない折れた刀身が幾つも転がっていた。
あまりにも悲惨な状態に目を塞ぎたくなるのをなんとか抑え、用意された部屋へとたどり着いた。
用意された部屋は意外と綺麗な部屋であったが、廊下に転がっている刀身達がいる以上、嬉しいなどと思える筈がなかった。
(弟たちは、他の仲間はどうなっている!?、、まさかあの折れた者達の中に、、、)
そんな考えがよぎり、胸が締め付けられた。不安で堪らなかった。
その時、大丈夫かい?と歌仙が声をかけてきた。どうやら胸中にある気持ちが顔に表れていたようだ。
なるべく不安、葛藤、恐怖、が顔に出ないように大丈夫ですと答える。そして
「さて、一期一振。何から説明した方がいいかい?」
この本丸で起こった事の説明が始まった。