たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第3章 刀剣男士達の酔奏楽
こいつはやばい、そう確信するとすぐに近くの刀剣男士に指令を出した
「おい皆、短刀達を探し出せ 今すぐだ!!」
そう叫びながら自分も廊下に出る、元はと言えば自分が使わせていた楽器だ、もし何かあればそれは全て自分の責任でもある
一期一振の先導で一行は短刀達の練習部屋である西の広間へと走った、勿論今年で六十三になる自分も同じように走った
(無事でいてくれ)そう思いながら走っていると、案外早く練習部屋に着いた
いつもと変わらない襖で区切られた部屋だが、短刀達の練習する音は一切聞こえない
太郎太刀の発案でしばらく様子を見ていることになっていたが、不安で堪らなくなったのか一期一振が扉に手をかけた
「一期殿、落ち着いて!」
必死に太郎太刀が止めようとするが一期はまるで聞かなかった
「もし皆さんになにかあれば私が命を持って償います、ですから、、、」
そう言って再度襖を開けようとしたその瞬間、スッと襖が独りでに開いた