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たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための

第7章 大いなる約束の大地チンギスハーン


その後何度か話をはぐらかされたが、しつこく問いただすとようやく注川守がポツリポツリと語り始めた。

「明治維新の時から人間は変わっていって、近頃では我々を敬うことを忘れてしまう人間も少なくのうてなぁ。それに毎日バカみたいに真面目な神主たちしかおらぬ社では自由も効かぬ」

「おいおい、身の上話はどうだっていいんだ」

「…消されるよ…」

髭切の忠告に場が凍り付くが注川守は軽く右手を上げ

「いや、気にしておらぬ。その方が良い」

と言った。そしてわざとらしく咳を一回してから話を続ける。

「まぁ、要するにヒマだったし、近頃の人間に興味が湧いてきたんだ。だから国は神木に宿ってた付喪神に任せて俺はそのまま鞍馬丞になったって訳だ…記憶は消していたけどな。」

「これが全てだ」公家衣装を器用に操りながら注川守が座る。…ん?

「おい、今国を任せてるのって…?」

「ん?呼び出そうか?」

注川守が白い手を中に上げ、パチンと指を鳴らした。
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